2020-06-13

「カーティス・クリークは何処にあるのか?」(『フライフィッシング教書』より)

ショッカーです。2020年6月現在、関東地方北部ではCOVID-19感染症流行がだいぶ落ち着いて来たので、いよいよ県境を越えて釣りに行って来ました。(結社のアジトでは5月中ずっと他県への行楽禁止令が…)

2020年6月10日の猛暑日、午前中の用事が早く終わったので栃木県日光市の高原へ避暑も兼ねて釣り&観光の下見に。

奥日光の湯川は、戦場ヶ原のハイキングコースから釣りができる素敵な所。観光客も多いので毎年平日に休暇をとって訪れます。

湯川はキャッチ&リリースのルアー&フライ管理釣り場で、ターゲットは自然繁殖のカワマス(Brook trout)。今年1月に亡くなられた故・田渕義雄さんが故・シェリダン・アンダーソン氏との共著『フライフィッシング教書』の中で「わがカーティス・クリークのほとりで」の部に湯川を紹介していました。

↑赤沼付近の湯川

今回は午後から下流側の「赤沼茶屋」より入渓。茶屋で購入の午後券は一日券より500円安いのでイブニング(いわゆる夕まずめ)狙いで助かります。

他の渓流と違い、湿原地帯の流れは冷たく緩やか。水音は殆ど聞こえず代わりに終日カッコウなど鳥の声をBGMにマス釣り。これぞ日本のカーティス・クリーク!

川岸ではちょうど湿原に咲く「ズミ」の花が散り始め、水面一面には白い花びらが浮かび幻想的な風景。

↑岸辺に生えるズミの木

 ↑ズミの花

流れる花びら達の間に魚の気配。フライを投げたら早速ヒット…
↑#16のフライに辛うじて掛かった「アブラハヤ」
(小魚だけど好奇心旺盛で困っちゃう…)

その後も出会った魚はアブラハヤばっか。
何と憧れの「カーティス・クリーク」が今やアブラハヤクリークと化していたではないか?!

水中に魚が見えたので#14のニンフ(沈む水中用フライ)でウキ釣りしたら当り。
小振りのカワマスがヒットしたかと思いきや…

↑巨大アブラハヤ(推定12cm以上)
こんな発育の良い奴はそれまで見た事もなかった。1979年発行の教書にはアブラハヤ大繁殖については書かれていなかったけど、40年以上の歳月を経て湯川の環境が変わってしまったのでしょうか?

ターゲットが釣れなくて気分はブルーだけど、高原の空の青さと戦場ヶ原の景色は爽やか。



↑男体山(なんたいさん)
↑戦場ヶ原

  ↑湿原を埋め尽くす「ワタスゲ」達の白い帽子

けっきょくマスの顔を拝めないまま時刻は午後4時過ぎ。いつもはハイキングコースを青木橋まで歩いて引き返すパターンなのですが、今年は途中で木道の修繕のために通行止め。時間も遅いし、河岸の草木を踏みつけムリに通行するのはやめました。


↑2020年6月現在、ハイキングコースは途中で通行止め

夕方茶屋の近くのプールでまた釣糸を垂れたが、「その日、イブニング・ライズはプアーなものだった。」(フライフィッシング教書風に)

散発するライズ(魚が水面で虫を食う行動)を狙うも正体は明らかにアブラハヤ。
「#10のフライにかからないような魚はもともとフックにはかけないほうがいい……」(フライフィッシング教書に登場した北海道のYさん風に)

↑帰る前に「赤沼茶屋」の自販機で「ドクターペッパー」を買って休憩。 (茶屋の写真は2018年6月撮影。このドリンクも教書同様にロングセラーですね)
それでは、みなさんごきげんよう。